○新庄村景観保存条例

平成4年3月12日

条例第10号

(目的)

第1条 この条例は、本村の個性的で魅力ある町並みその他の歴史的景観を保存するため必要な事項を定め、もって郷土愛の高揚を図るとともに、心豊かでうるおいのある村づくりに資することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 歴史的景観 歴史上の意義を有する建造物、工作物及び樹木等が自然の環境と調和した優れた景観をいう。

(2) 景観地区 歴史的景観保存のため指定した一定の地域をいう。

(3) 保存記念物 歴史的景観保存のため指定した建造物、工作物及び樹木をいう。

(4) 地域代表者等 景観地区の区長、保存記念物の所有者その他村長が必要と認めた者をいう。

(村長の責務)

第3条 村長は、この条例の趣旨の徹底を図るとともに、適正な施策を通して歴史的景観の保存に務めなければならない。

(村民の責務)

第4条 村民は、この条例の趣旨を理解し、自ら進んで歴史的景観の保存に努めなければならない。

(審議会)

第5条 村長は、歴史的景観保存に関する事項を調査審議するため、新庄村自然保護審議会(以下「審議会」という。)に付議しなければならない。

(景観地区等の指定)

第6条 景観地区及び保存記念物(以下「景観地区等」という。)は、審議会及び地区代表者の意見を聴いて村長が指定する。

2 村長は、景観地区等を指定したときは、景観地区にあってはその旨及びその区域、保存記念物にあってはその名称、その所在地並びにその所有者の氏名又は名称及び住所を告示しなければならない。

3 前2項の規定は、景観地区等の区域の変更及び景観地区等の指定の解除について、それぞれ準用する。

(保存計画)

第7条 村長は、景観地区等を指定したときは、審議会の意見を聴いて当該景観地区等における保存計画を定めなければならない。

2 前項の規定は、保存計画の変更について準用する。

(景観形成基準)

第8条 村長は、保存計画に基づき、当該景観地区等における景観形成基準を定めなければならない。景観形成基準の変更についても、同様とする。

(行為の届等)

第9条 景観地区等において、次の各号に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ規則で定めるところにより、その旨を村長に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為及び非常災害のため必要な応急処置として行う行為並びに当該景観地区等の指定の際既に着手している行為については、この限りでない。

(1) 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物その他規則で定める工作物(以下「建築物等」という。)の新築、改築、増築、移転又は撤去

(2) 建築物等の外観の模様替え又は色彩の変更

(3) 木竹の伐採

(4) 屋外における物品の集積又は貯蔵

(5) 鉱物の掘採又は土石等の採取

(6) 土地の区画形質の変更

(7) 水面の埋立て又は干拓

(8) 公告物(屋外広告物法(昭和24年法律第189号)第2条第1項に規定する屋外公告物をいう。以下同じ。)の表示若しくは公告物を掲出する物件の設置又はこれらの外観の変更

2 景観地区等において、前項に掲げる行為をしようとする者は、当該行為が、当該景観地区等における景観形成基準に適合するよう努めなければならない。

3 村長は、第1項の届出があった場合において、景観地区等の保存のため必要があると認めるときは、当該届出をした者に対して、必要な事項について助言、指導又は勧告をすることができる。

4 第1項の規定により届け出た事項を変更しようとするときは、当該届出をした者は、規則で定めるところにより、その旨を村長に届け出て協議しなければならない。ただし、前項の規定による助言、指導又は勧告に従うことにより変更を生じるときは、この限りでない。

(経費の補助)

第10条 村長は、前条第3項に規定する助言、指導又は勧告をした場合において、必要と認める経費及び景観地区の保存管理に要する経費並びに保存記念物の改修又は改築に要する経費については、その一部を補助することができる。

(大規模行為)

第11条 大規模行為とは、次に掲げる行為をいう。

(1) 建築物等で、その高さ又は面積が規則で定める規模を超えるもの(以下「大規模建築物等」という。)の新築、改築若しくは増築(改築又は増築後において、その高さ又は面積が規則で定める規模を超えるものとなる場合における改築又は増築を含む。)、移転又は撤去

(2) 大規模建築物等の外観の模様替え又は色彩の変更

(3) 屋外に集積され、又は貯蔵される物品で、その高さ又はその用に供される土地の面積が規則で定める規模を超えるものの集積又は貯蔵

(4) 地形の外観の変更を伴う鉱物の掘採又は土石等の採取で、地形の外観の変更に係る面積が規則で定める規模を超えるもの又は高さ及び長さが規則で定める規模を超える法面若しくは擁壁を生じるもの

(大規模行為景観形成基準)

第12条 村長は、大規模行為と周辺景観との調和についての景観形成のための基準(以下「大規模行為景観形成基準」という。)を定めなければならない。

2 大規模行為景観形成基準を定めようとするときは、あらかじめ審議会の意見を聴かなければならない。

3 前項の規定は、大規模行為景観形成基準の変更について準用する。

(大規模行為の届出)

第13条 大規模行為をしようとする者は、あらかじめ規則で定めるところにより、その旨を村長に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為及び非常災害のため必要な応急処置として行う行為については、この限りでない。

2 大規模行為をしようとする者は、当該大規模行為が、大規模行為景観形成基準に適合するよう努めなければならない。

3 村長は、第1項の届出があった場合において、大規模行為景観形成基準に基づき、当該届出をした者に対して、必要な事項について助言、指導又は勧告をすることができる。

4 第1項の規定により届け出た事項を変更しようとするときは、当該届出をした者は、規則で定めるところにより、その旨を村長に届け出て協議しなければならない。ただし、前項の規定による助言、指導又は勧告に従うことにより変更を生じるときは、この限りでない。

(適用除外)

第14条 前3条の規定は、景観地区等については、適用しない。

(委任)

第15条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第16条 第9条第1項又は第13条第1項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、5万円以下の罰金に処する。

第17条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関して前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同条の罰金刑を科する。

この条例は、平成4年4月1日から施行する。

新庄村景観保存条例

平成4年3月12日 条例第10号

(平成4年3月12日施行)